今年のル・マンに教えて貰ったこと
アカン。もう2日たつけど悔しくて悔しくて、仕事が手につかない。
http://jp.autoblog.com/2016/06/19/2016-le-mans-24-spoiler/
そう、ル・マン24時間レースのことだ。
23時間57分までレースを完全に制圧していたトヨタ5号車が、ラスト3分を残してリタイアとなった。
今年は運が良くスカパーの無料サービスを受けられることとなったので(マジ感謝)Jスポでずっと見ていた。
個人的にトヨタのル・マンにかける思いには好意を抱いていたし、昨年の惨敗から戦えるマシンを用意してきたその姿勢に敬意すら持っていた。
今年はトヨタにとらせてあげたいなーと、つるや的には珍しく思い入れをもって観戦していた。
(つるやは、F1では17年来のバトンの大ファンだが、それを除くとあまりドライバーやチームの思い入れは無い。ただそのレースごとに良いレースを見せてくれたドライバーやチームに好意をもつというタイプなのであります。)
トヨタは完璧なレース運びだったと思う。
3ワークスのうち、アウディは自滅に近い形で勝負権を失っていたし、ポルシェにしても2台のうち1台は全く使い物にならない状態。
対してトヨタは2台をうまくつかって、ポルシェとのギャップをコントロールしていた。
その速さと、信頼性はルマンを勝つために必要な要素を兼ね備えていたと言える。
WECの開幕から2戦を捨ててまでル・マンに照準を絞ったセットアップを研究してきたことが、この走りに繋がっていた。
5号車のトラブルの原因は現時点では不明だ。
23時間57分間完調だったマシンが突然止まる原因なんて、素人考えでは思いつかない。
それともチームは騙し騙し持たせていたのだろうか。
詳細が分からないし専門的な知識の持ち合わせも無いので、たいして中身のあるブログにはならないのは覚悟の上だが、このレースの感想としては、ただ一言「悔しい」に尽きる。
トヨタ車に乗っているわけでもないし、ドライバーのファンでもない。F1のトヨタは嫌いな部類だった。
だが、ル・マンと(加えるならWRCの)トヨタは昔から好きだったんだなーと改めてその気持ちに気が付いた。
99年、GT-one(TS020)で、まったく期待されてなかった日本人トリオが見せた奇跡的な輝きや(余談になるが99年のトヨタはWRCもかっこよかった)、F1撤退後に手探りで復帰してきて泥臭く頑張ってきた、TS030からの系譜。そういった積み重ねとトヨタの今の姿勢(と言うより、モリゾー社長のキャラ)が、「今年はとってくれ」という気持ちに繋がったのかもしれない。
残り3分で5号車があんなことになって中嶋の悲痛な無線を聞いたとき、その気持ちに気がついた。
あのアクシデント以降、トヨタの対応は極めて冷静で、敗北をしっかり受け止めていた。素晴らしいと思う。
負けっぷりが良いというのは、品格に繋がる。
そしてモリゾー社長のコメントが、彼らのル・マンに賭ける気持ちを端的に表していた。
http://f1-gate.com/toyota/lemans24h_31583.html
そう、これはモータースポーツなのだ。
残酷だが、こういう負け方もあるし、逆にこのシチュエーションで勝ちを拾うことだってあるだろう。
そういう、残酷さと表裏一体の輝かしさを求めてモータースポーツに魅せられたんだろう。
2016年のル・マンは、本当に悔しかった。
でも、近年忘れかけていた、モタスポを見て感情がここまで動くことを再認識させてくれたことは個人的には大きな収穫だ。
改めて、モータースポーツっておもろいなー。
そして、勝者ポルシェの振る舞い方も、また古き良き貴族精神にあふれた素晴らしいものであった。
http://f1-gate.com/porsche/lemans4_31605.html
彼らは、FB上にも敗者であるトヨタを称えた広告を掲載していた。(お金を出してライバルを称えているのだ)
24時間を戦ったライバルに対する敬意。マーケティング上の観点も勿論あるだろうが、通常出来ないでしょ、こんなことは。
この感覚もまた久しぶりのものだ。
最近のモタスポ(特にF1)が失いかけていたものを、まだ持っていた2016年のル・マン。
関係者の方々、本当にお疲れ様でした。
また来年。
Jスポーツ、ちゃんと加入しようかなー
つるやたかゆき
adizero CS BOOSTを履いてみての感想
新たに投入したadizero CS BOOSTである程度走りこみましたのでレビュー。
まず、重量ですがこちらはグッド。軽すぎず、重すぎず。
あくまでも体感値となり正確なデータでは無いのですが、adizero boston4よりは格段に軽さを感じます。
地面の蹴り出しのレスポンスが良いです。スッと前にでるような軽さです。
軽量なBOOSTフォームの影響かなとも思いましたが、BOOST含有量は、他のBOOSTモデルに比べて非常に少ない
(フォアフット部分にしかない)のでそれ程影響しているとは思えない。
もっと、シューズ全体で軽量化が図られているのでしょう。
軽い軽いといっても、asizero JAPAN BOOST以上のいわゆるレーシングモデルと比較すると格段に重いですが、逆に安定感に寄与している重さです。
クッション性能は、満足できるレベル。
もちろん、個々人のフォームや走力・筋力によって変化する部分なのですが普段からフォアフットを意識して走っているつるやとしては、
フォアフット部分にのみBOOSTフォームを入れるという設計思想はマッチしております。
感触としては、adizero BOSTON4より固いのだがしっかりと収束するイメージ。adizero BOSTON3に近い感触かな。あのシューズは800㎞くらい走ったけど、ほんとうに良いシューズでした。
フルマラソン後半でも、しっかり吸収して反発に繋げる動きをします。
つるや程度の走力だとadizero JAPAN BOOSTや、adizero mana7くらいになると、脚が売り切れ状態になる時でもしっかりフォローしてくれます。
介入の仕方もドラマチックでは無く、自然な感じなのでありがたい。
ただし、趣味でやっている隣町まで出かけるLSD練習とかに使用したいとは思えないです。
おそらくこのCS BOOSTはアディダスのシューズヒエラルキーにとってはレーシングモデルの最下位という位置づけな気がします。
スピードレンジではBOSTON系と被りまくっていますが、BOSTON系がadizero以外の入門系シューズの最高峰なのに対して、CSはあくまでもレーシング系の入門であり、部活系シューズというポジションなのでしょう。
なので、田舎道をノンビリ走るっていうシチュエーションにはなんとなく合わない気がしております。
シューズのスピードレンジは、一応キロ4分50秒から5分30秒くらい。
サブ4シューズですね。
キロ5分を切っても、コントロール性は高いです。BOSTON4だと、全体の重さのせいか慣性モーメントがつきすぎてアンコントロールな部分もあったのでここはナイスなポイント。
まあ、5分切る人は一段上のシューズを使用すると思いますけど。。
ギリサブ4系のシューズとしては、最適かもしれませんね。
あとは、アッパーの感触などは非常によい。
ワイドモデルを選択したからかも知れませんが、フィットしているけど窮屈じゃない。
Adizero伝統の踵のホールド感も良好です。
なんだか良いところばかり上げてしまいましたが、もう少し履きこんでヘタってきたらネガな部分もでてくるのでしょうかね。
割とバランス良いシューズです。
逆にヒエラルキー的に微妙なポジションのシューズなので、コレといった強みはありませんのでシューズにクセや、思い入れを求める人には向いていないかも。
つるやたかゆき
ツルタカ書店2
久々のツルタカ書店。
今回もノンフィクション。
まったくもって他人事で無責任だが、「未解決事件」というものに心のときめきを感じてしまいます。
もちろん事件の当事者や関係者は、いまでも終わりのない絶望と闘っていられるでしょうし、
もし自分が、そういった事件に巻き込まれることがあったら、到底冷静でいられないでしょう。
つるやが「未解決事件」好きになったきっかけがこの本
一橋文哉のデビュー作で、この後の彼の作品と違って、冷静で重厚で、構成も工夫されています。
(この後の一橋はいわゆる未解決事件や、センセーショナルな事件についてアレコレ書いていますが、
正直品質は下がりっぱなしで、あまり感動はありません)
そもそも、この「グリコ・森永事件」はドラマチックすぎます。
発端のグリコ社長を自宅から強引に拉致するところから、放火、毒入り製品をバラまき、金の取引、
そして犯行声明による挑発など、下手な2時間サスペンスドラマよりよっぽど派手でワイルド。
それでいて、社長監禁中に社長に着せられていた古いコートが、戦時中グリコが運営していた学校で配布されていたもの
だったりと闇の深さを感じさせる要素も大量にある。
(最近の文献では、あくまで「似ている」と書いてあるものが増えてきて、断定はしてないケースが増えてきましたが。)
作者は、おそらくリアルタイムで現場で取材をしていたのでしょう。
豊富な取材量と人脈が浮き上がってきて、非常に説得力があります。
捜査線上に表れて消えていく、「グレー」な人や組織、この事件を抱える闇の深さを垣間見ることが出来ます。
ノンフィクションとしては白眉じゃないでしょうか。
この事件をモチーフにして、犯人像までを緻密にシミュレートしたのが、高村薫の「レディ・ジョーカー」です。
グリコや森永ではなく、ビール会社にターゲットを変更しておりますが、古い体質の巨大企業に恨みのある人物が
復讐戦を仕掛ける。犯人グループのメンバー構成なども、「おそらくホンモノもこんな感じなんだろうな」と思わせます。
長い小説ですが、副読本にはぴったりです。
つるやたかゆき
久々フットサル
今日は半年ぶりくらいにフットサルだ。
同好の士を集めてのフットサル会。以前は月一でやっていたが、ちょいと期間が空いてしまった。
先週の疲労が抜けない状態で、脚はパンパンだったが思いの外動くことはできた。
動くことはできるが、足技はもともと下手くそだったのが更に下手になっていた。
半年もやっていなかったら当たり前か。
下手でも下手なりに楽しめるメンツを揃えているので楽しい。
ガチ勢が来るとこのバランスが一気に崩れるのでメンツ選びは重要だ。
その意味では非常に恵まれている。
来月もやれるかな??
フットサルの施設は南郷のサイクリングロード沿いだ。
ロードバイクが沢山走っていた。
自分のロードも整備して動かさなくては。。
つるやたかゆき
F1 2016 モナコGP観戦記
実際のところ、ロケーションを無視して見てみるとモナコGPというのは非常につまらないGPである。
狭く、抜けないレイアウトで予選でいかに前にでるかが鍵となるサーキットであり、あとはタクティクスを駆使して
ピットストップで前にでるタイミングを計るしかない。
その代り、風光明媚でラクジュアリ―な景観と、市街地戦という特殊なシチュエーションが僕等を盛り上げてくれるのだ。
スペインGPではランキングトップを独走するメルセデスで、禁断のチームメイト同士のダブルクラッシュが発生し
残されたレッドブルとフェラーリが白熱の戦いを展開し、最後は移籍初戦のヴェースタッペンが最年少で初優勝を飾るという
ドラマチックな展開となった。
そしてそのバックグラウンドで、2つの流れが変わっていた。
一つは、開幕から絶好調だったニコの流れ、二つ目は王者への「挑戦権」の移動である。
ニコはスペインのあの事件で、もっていた流れがとまった。
ハミルトンに流れを持ってかれたとまでは言うつもりは無いが、ニコ自身のもつ流れは停滞している。
フリー走行からイマイチ決まらず、ドライビングが鈍っていた。
対するハミルトンは、予選こそニコに遅れをとるが、トラブルを抱えながらの走りで決して悪い内容ではなかった。
失うモノが無い強みが、あのスペインの事故で彼が唯一得た武器である。
そして、「挑戦権」の移動は如実に現れた。
ハイダウンフォースサーキットでロウパワーでもどうにかなるレイアウトであったが、跳ね馬はレッドブルに完敗。
PUのスペック差ではまだフェラーリに分があるとは思うが、空力性能ではレッドブルにおいていかれてしまった。
なにより、コーナーとコーナーの繋ぎの区間での中間加速が必要なポイントでピックアップが悪い。
メカニカルグリップは比較的高いマシンかと思っていたが、ライバルの性能向上の前に相対的に低下しているのか。
レースは、レッドブルのリカルドのペースであった。
ウェットからドライに徐々に変化していく難しいコンデションであったがリカルドは冷静に後続とのギャップを計算して
冷静に作戦を遂行していく。
ルノーのPUがもつハンデを感じさせない。いや、ルノーのPUもなかなか侮れないレベルで性能向上を果たしたのか。。
追うメルセデスは、明らかにペースが速いハミルトンがニコに引っかかるというマズイ状態。
リカルドに簡単にギャップを作らせてしまった。
これは、レッドブル2連勝があるかなーという思いなっていたところで、あのミスが発生。
これは本当にお粗末。
タイアが無い状況でなぜピットインの指示をだしたのか。
スペインに続いてリカルドはチームの不自然な戦略ミスによって、勝利を逃した。
考えたくないが、ある種の政治力がチーム内を支配しているのではないか。
まるで、マークウェバーに対するあの頃のように。
望外の状態でトップに躍り出たハミルトンが、そのままポジションをキープして今季初優勝。
力づくで奪ったわけでは無く、ラックが多分に影響している勝利だが、今のハミルトンにとっては勝ち方よりも
勝ったという事実が最も重要なカンフル剤なのではないだろうか。
3位は伏兵、ペレス。
緻密な戦略を丁寧に、丁寧に実行してのポディウムゲット。
ペレス、良いドライバーになってきている。
フォースインディアはこういうジャイアントキリングをシーズンのここぞというところで行う。
この冒険心というか、思い切りの良さは魅力的だ。
そういう意味では、まったくペースをつかめていなかったマクラーレンがいつまでも横綱相撲的なレース運びをするのは
本当に気に食わない。
PU性能が重視されないサーキットでペレスにラップあたり1秒を離される状態。
これから続く高速系サーキットでは苦戦が予想される。
ハースはまたもや、失速。
魔法は完全にとけてしまった。
カナダでシンプルなレース運びで上を狙ってほしい。
最後に、中継について。
もういい加減に、モナコの思い出で1986年と1992年のセナのエピソードを話すのやめなさいよ。
陳腐すぎで、一種の様式美になっている。
パニスの無限初勝利とか、まだまだあるでしょ。
まあ、あの時代に魂を囚われている層しか中継見てないからしょうがないか。
いよいよジリ貧なF1中継を見せられた気がするGPであった。
つるやたかゆき
千歳JAL国際マラソンに参加してきました
今年の初レースとして、つるやが選んだのは千歳JAL国際マラソンです。
林道をひたすら走る、フルマラソンとしては異質なレースですが、マラソンを開始して始めて参加したレースということもあり不思議に愛着のあるレースです。
今年は、タイム向上を念頭において練習をすすめようと決意しておりましたが、結局練習量は過去最低。。
3月 112km
4月 102㎞
5月 149㎞
3ヶ月で350㎞程度と、こんな練習量で速くなるなら苦労しませんね。。
とはいえ、2016年になってからは毎週必ず一回は20㎞走はするようにはしておりました。飽きっぽい自分がこれだけは半年間続けているのが不思議でしょうがないですが、かといってこの程度では・・・
前日エントリーをすませ、当日はゆっくりと会場入り。
前もって買っておいた大福をスタート一時間前までパクパクと食べ続けます。
装備としては、いつもの感じ。
脚に不安があるので、adidas tecfitのコンプレッションの上下を基本に、あとは使い古したランパンとシャツ。
足元はつるやが万全の信頼をおいているTABIOレーシングラン、シューズはこの前に購入したadidas adizero CSブーストです。
このシューズ選択が、後々に大きく影響を及ぼすのですが浮かれていたつるやはそのリスクまで頭が回らず。。。
10時20分にレースは予定通りスタート。
千歳JAL国際マラソンは、スタートから3㎞くらいまではとにかく渋滞がひどいレースです。細く狭い林道を走るのでしょうがないのですが、ここで渋滞に付き合ってしまうと後半の巻き返しそのものがつらくなるので、意識的に前方の集団についていくことにしようと考えておりました。
結局、その考えも甘く・・・渋滞に巻き込まれてしまいます。
この規模の大会となると、今後この点は考慮が必要なところかと思います。
とはいえ、入りはキロあたり6分半程度、じょじょにペースアップしていけばなんとか4時間程度でゴールできるかなと、とらぬ狸の皮算用。
コースレイアウト的には、ここは折り返し地点まではひたすら登り、その後ひたすら下るというジェットコースター的なコース設計となっております。
前半、上りだからといってペースをつくれないと、後半に入ってのいわゆる『勝負権』が失われてしまいますので、ひたすらついていく。
手元のガーミンのデータでは、5分半程度のペースを20㎞まではキープできていた様子。ところが21㎞以降で突如崩れて6分台を連発。
下り基調になったところで回復しますが30㎞付近でまたもや6分台を連発。
結局、『勝負権』はもっていたのですがその権利をうまく行使することなく、フィニッシュ。
タイムは4時間7分と、少々恥ずかしい結果で終わってしまいました。
敗因としては、やはり走り込みの不足。とくに30㎞以降の筋肉全体のガス欠的症状がつらかった。自分なりのレーシングスピードを維持できなくなっていました。
30㎞走も事前に2回ほどやったのですが、フラットな地形でペースについても特に意識をせずにおこなっていたので反省ポイントです。
また、シューズの選択もいまから振り返るとイマイチだったかも。
adizero CSブーストは、ブースト系の中ではtakumiシリーズに次いでブースト含有率が低く、フォアフットでうまく走れる人ではないと性能を引き出すことができません。ターマックでは反発を利用して誤魔化しがききますが、グラベルである千歳JAL国際マラソンでは、少々勝手の違ったシューズだったのかも。。
まあ、速い人はなにを履いても速いのですが・・
なにはともあれ、次戦の北海道マラソンまでの課題は見えてきました。
うん、まずは練習量だな。。その次はベースタイムの向上。。
ちょっとずつ改善していこうと思っております。
つるやたかゆき