ツルタカブログ

ラーメン食べたり、ランニングしたり。

千歳JAL国際マラソン走ってきました。サブ4達成の記録(後編)

いろいろと小難しいことを考えていた。

ペースのこと、補給のこと、オールスポーツに写真を撮られた時の表情のこと、いろいろ考えていたが、スタート地点に到着して全てがふっとんだ。

 

10時20分スタートなので、10時にはスタート地点に着いていた。

千歳JAL国際マラソンは、持ちタイムでのブロックわけがされていない。単純に早くスタート地点にきたものが前に並べるのだ。

ネットタイムで勝負しようと思っていたので、後方からのスタートなのはかまわないのだが、千歳JAL国際マラソンに関してはスタート直後の渋滞が半端ない。

青葉公園の遊歩道をつかうのだが、お世辞にも広いとは言えない。

またそれほどシリアスなレースでないため(制限時間は6時間だ)ファンラン、とりあえずの完走狙い、など実に多様な楽しみ方をする人でごったがえしてしまう。

 

キロあたり5分20秒フラットで30km地点までいくことが、作戦のキモなのでスタート直後の渋滞の影響は最小限に抑えなくてはならない。

それなのに、このスタート位置は圧倒的に不利だ。

かといって、前に強引に割り込んでいくほど育ちが悪くないので、悶々と後方でスタートを待つこととなった。

 

10時20分きっかりにスタート。

手元のガーミンの計測では

入りは6分44秒。この時点で1分20秒の借金を背負った。

とにかく、隊列が安定しない。それもそのはず、千歳JAL国際マラソンはコースの大部分がグラベルなのだが、前日の雨の影響でところどこに大きな水溜りができているのだ。

序盤にシューズを濡らしたくないのは人情ってもんだ(スタートから3時間後、大雨がきて、ささやかな抵抗は水泡に帰するのだが・・)

水溜りを避けようと、隊列が不安定になる。

ゆったりしたペースは変わらず、6分11秒、6分6秒、3kmを過ぎても6分台にきれない。

ちなみにサブ4は、キロあたり5分40秒フラットでなくては達成できない。

すなわち均等にわったタイムと比較しても借金を背負っている計算となる。

 

3kmを超えて、急な下りのセクションが現れた。

少し隊列が空く。前に行けるチャンスだ。下りで飛ばす。心拍も一気にレッドゾーンまで入れるが、ここでリスクをとらなきゃ借金ばかりが増えそうだ。

まるでトレイルランの下りのような足さばきで、前を狙う。

ファンラン勢などはちょっと迷惑そうな顔をしていたが、心の中でスマンスマンと唱えながら豪快にオーバーテイクをさせてもらった。

 

ここから中間点である21km地点までは5分30秒を常に切るスピードでいけた。

基本登り基調なのだが、苦しくは無い。さんざ、田舎ランで峠を攻めていた甲斐があっったってもんだ。

細かく、アミノ酸の粉末をとっていたことも有効に作用しているのかも知れない。

また千歳JAL国際マラソンの給水は大塚製薬がスポンサーについているので、『アミノバリュー』なのも嬉しい。北海道マラソン、ここは見習ってよ、マジで。

 

想定しているタイム通りで折り返す。全て順調だ。路面は悪いが致命的なほどでは無い。全て順調である。

全て順調。だが、楽しくは無い。これだけ快調に走ることができているにも関わらず全く楽しく無い。

土曜日の早朝、まだ静かな街中を駆け抜け、静かに脳内が覚醒しているようなゾクゾクするような気持ちよさ。

平日の22時過ぎ、光と闇のコントラストの中、ひっそりと自分と向き合いながら思考が極限までシンプルになるあの気持ち良さ。

誰もいない峠で、『なにかあったら誰にも気付かれず死ぬ。。』という状況で、なぜか楽しくなってしまうあの感情の高ぶり。

 

そういうものは何も無かった。

コンペティブの環境はそういうものと言われたらそれまでかもしれないが、ランのもつ原始的な楽しさは、このレースの最中に一度も感じられなかった。

 

それがショックだったかというと、そうでも無く、淡々とその状況下でいまやるべきことをこなしていく。短期的なマイルストーンでの達成感がそこにあった。

 

中間点をすぎると下り基調。ネガティブスプリットは一切無視していたが、重力の恩恵があるために結果的にタイムは上がる。

一気に30km地点まで駆け抜けた。

 

僕はよく言う、30kmの壁は一切信じていない。

本来の壁は中間地点から30kmの間にあると信じている。

中間地点で感じる『もう一回これをやるのか・・』が一番の壁だ。

30kmまでくれば、あとは12km。12kmはフルマラソンを4時間前後で走る人なら1回の練習でサクッと走る距離。それが壁になることは無い。残り12kmになればあとはカウントダウンだ。いつもそう思って走ってきた。

 

さすがに33㎞地点で疲れを認識した。降り始めた雨は、いつの間にか勢いを増しており、ハットはグズグズに濡れて、ハットの用をなしていない。

疲れを認識したが、余力はしっかり残っている。

毎週末、最低20㎞のランをやり続けたことが効いているのか。

とは言え、脚の攣り等は怖いのでペースコントロールをはじめる。

 

後半のターマックに入り、シューズをadizero CS boostにした恩恵が出てきた。

フォフットで着地させて走らせてやると、想像以上に効果的な反発が生まれる。

この時点で4時間切りは確信していた。

計算通りだ。

今までの大会では無かった、『計画を決めて、それを確実に遂行する』ということが、出来たことが嬉しい。タイムなんて実はどうでも良くて、それが出来たことが嬉しいのだ。

 

3時間55分でゴール。

事前の想定タイムと1分ほど違ったが、ほぼ完璧にレースをマネジメントできた。

 

ゴール後も嬉しさは特になく、ただただ『遂行できた』という満足感だけがあった。

 

タイムを追うのもなかなか楽しいと思わせてくれた、今回の千歳JAL国際マラソン。

ボランティアの学生さんたちの、温かい対応が身に染みる、本当に良い大会だった。

来年はタイムを狙わず、これくらいの時間で帰ってきたいものである。

 

つるやたかゆき