ツルタカブログ

ファッション感覚でランしてる

そこに『スポーツ』はあるか?ロレンソ移籍に際しての雑感


先週、つるやのツイッターのタイムラインをにぎわせたのが
モトGP ヤマハに所属するロレンソ選手がドゥカティに移籍するというニュースでした。

モトGPは見るのは大好きですが、ライダー、チーム、その他諸々については
まったくの無知ですので、タイムラインを流れる皆様のツイートを見るだけでしたが
色々興味深く、またつるやの大好きな四輪レースが抱える各種問題点が浮き彫りになったようなので
備忘録代わりにつらつらと書いてみる。

トップライダーの移籍とのことで、ある程度バズることは想定済みだが、そのバズの内容が
興味を引きました。

「ロレのスタイルだとドゥカティにはあわないよ」「ヤマハのマシンとドライビングがマッチしていたのに」
なるほど、たしかにトップライダーのライディングを素人が批評してどうするんだという声もあるでしょう。

しかし、昨今F1ドライバーが移籍するにあたって、このような「ドライビングスタイル」目線で
とりだたされることがあるでしょうか。
多くは、背後にある自動車会社、スポンサーを絡めての状況の予想だったり、あるいは単純なステップアップ/ダウンを
賞賛もしくは同情するといった程度じゃないでしょうか。

「〇〇のドライビングと△チームのマシン特性はあっているよね」的な会話は、あまり出てきません。
中には、得意げに解説している方もいらっしゃいますが、そういう方の発言って毎戦のように変わっていたりして
いかにも素人丸出しなことが多い。。。まあ、見ている分には微笑ましいですが。。

モトGPのファンたちが、こういう会話をできるって羨ましいです。
マシンとライダー(ドライバー)がしっかりと役割分担をしていて、それぞれの長所を活かせるような環境になっていることを
チームのメカニック、エンジニアレベルでは無く、TVの前のファンまで共通認識としてある。

ドゥカティはこういうマシンだ。
ヤマハは、こういうシチュエーションに強い。

ロレのドライビングスタイルは〇〇だ。

こういうことが、理解された上で観戦されているって非常に素晴らしい。
それってつまり「モータースポーツ」として機能しているってことですよね。

F1だとマシンが高度になりすぎて、ドライバーが介入できるポイントがどんどん減っている。
もちろん、ドライバーの優劣・個性はあるのだが、それがファンに可視化できているというと
決してそうでは無いのが現状だ。
FIAも頑張って、F1に「スポーツ」の要素を取り戻させようとしているが、その結果が
クラッチバイトポイントが云々といった、到底全てのファンが理解できるとは思えない小手先の変更に留まって
しまっている。

モトGPとF1、共に二輪・四輪カテゴリの最高峰だが、そこに「スポーツ」として観客が熱狂できる
要素が入っているかどうかでは大きな差がありそうだ。

モータースポーツ」に「スポーツ」を取り戻そう。
逆に、人気がイマひとつなスーパーフォーミュラなんかの下位カテは、このベクトルを突き詰めていくと
面白い気がする。

つるやたかゆき