ツルタカブログ

ファッション感覚でランしてる

汗についての考察 結論は変わらず。。

夜ランを実施。
帰宅後、晩御飯のオカズを用意して、米を研ぎ炊飯器のスイッチをONにして、着替えて走り出す。
この一連の準備をササッとできた時はテンションが上がる。
段取りって重要ですな。

夜になり幾分下がったとはいえ気温は24度。
湿度は60%以上ある。夜ランの爽やかさはゼロだ。
逆に言うと、発汗のテストにはうってつけ。

今日は、メッシュインナーをベースレイヤーにして、その上に
北海道マラソン参加賞Tシャツ(2013モデル)といった構成。

これでどこまで汗を処理しきれるか。
キロ5分20秒で6kmを走ってみた。

結論、この環境で何をしても給水・発散はしない。
湿度が高すぎる。
ベースレイヤーは懸命に皮膚の上の水滴を吸い上げて、Tシャツに吸着させようとするが
肝心のTシャツの発散処理能力が追い付かない。

ここを高性能にしなければ、根本的な問題解決とならないだろう。

まあ、夜ランで5km~10㎞程度なら問題ない。
問題が表面化するのは、超長距離をやったときだろう。
ずっと身体を動かし続けていれば、汗はウザいだけで特に問題は無い。
問題が発生するのは、運動の強度が一定で無い時だ。
強度が弱かったり、身体をとめることがある場合、ウェアに付着した汗は凶器となる。

特に超長距離をやっている時は、バックパックを背負っていることが多いので
最も発汗量が多い背中の部分が、大変なことになる。

この課題を解決するには、登山系のギアを応用するのが良さそうだ。
引き続き調べて行こう。


つるやたかゆき


真夏の夜のラン

日中の気温が30度。

流石にこの気温の中を走ると、イケないルナ先生になるなと昼間はラーメンを食べて昼寝と大人しく過ごした。

らの道5もあと2店で制覇だ。

 

21時。

気温はそれほど下がらず。そして湿度に至っては昼間より高い状況。

それでも走りに出かける。

 

ピンネシリ登山マラソンから1週間。

全体的に筋肉はペラペラだ。

あちこちに疲労がたまっている感覚。

ゆっくり、ゆっくり走る。

徐々にランに使う筋肉が目覚めてきて、同時に脳みそのシナプスが接続を開始し、ランの快感が襲ってくる。

そんなこんなでタイムはキロ6分台のノロノロだが、15㎞程を走破。

楽しかった。夜ランは内省的に色々と考え事が進むので本当にスッキリする。

 

それにしても暑い。

今日は道マラ参加賞Tシャツ(2013年モデル)を着て走ったのだが、5㎞地点で既に吸水限界を迎えて発散しなくなってしまった。

インナーと組み合わせでいくらか改善できるのだろうが、真夏のランは登山用の『超』高機能シャツと組み合わせなきゃダメなのでは無いだろうか。。

少し調べてみよう。。

 

 

つるやたかゆき

ピンネシリ登山マラソン2017に参戦してきました

昨年、その存在を知って心を震わされたピンネシリ登山マラソン。

21km走って1000メートル超のピンネシリ山に登って、また降りてくるという乱暴極まりないコース設定。

サロマにエントリーが漏れた時点で、これに参戦することは心に決めておりました。

こんな乱暴なレース、最高ですよ。ほんと。

 

 

開催は7月2日。

サロマでのウルトラマラソンから1週間。また同日は函館でも大会が開催されているので、この大会に参戦する人は、なかなかのジャンキー、強者といったところでしょうか。

 

受付は8時までなので、家を6時に出て高速をひた走る。

新十津川町は一度も行ったことが無い町でしたが、案外早く着きました。

 

大会自体は、手作り感溢れるアットホームな感じ。ボランティアの方たちの笑顔が嬉しい。

 

受付でいきなり参加賞のメロンが貰える。うーん、太っ腹。

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ちなみに会場の隣にある温泉の入浴券と、その温泉のレストランで使える食券も参加賞でした。

なかなか豪勢です。うれしくなりますね。

 

 

コースは前半が徹底的に登り、後半は徹底的に下り。当たり前ですが。。

路面はターマックあり、グラベルありとミックスサーフェイスな感じ。

 

ちなみに装備・ウェアは先月のJAL千歳国際マラソンと全く変えておりません。。。

 

よって、シューズはadizero CS boost だったのですが、グラベル路面でもしっかりとフィットしておりました。

ソールがコンチネンタルラバーでは無いので少し不安でしたが杞憂でしたね。

 

スタートもゆるーい雰囲気。

他の大会にありがちな殺伐さもなく、スタート位置の取り合いも無い平和な感じ。

こういう雰囲気大好きです。

道マラとかだと、こういう感じにはなりません。

 

手元のガーミンでは、入りのタイムは5分30秒ジャストくらいでしたが、登りが本格的になる7㎞過ぎからは6分台に入り、牙を剥き始めた15km過ぎからは9分台という有様。

いや、ほんとに傾斜が鬼畜でした。

 

この大会に備えて、手稲山を登ったり、郊外の峠で登り練習をやってきましたがレベルの違う登りでした。

加えて、湿度の高さ。

17km過ぎからは完全にガスの中を走っている(歩いている)状態になり、前を行く人も見失う程。。

これはもうダメだなーと思っていたところに、霧(ほとんど雲)の中から、折り返してきたランナーが現れます。

 

この大会の特長なのですが、あまりにハードなコースなためにランナー同士が戦友のような感じなります。

すれ違うときは必ず声を掛け合う。

『もうすぐ折り返しですよ!』

『がんばってください!!』

こういった声に励まされて、どうにか山頂に到着。

晴天の際は素晴らしい景色が広がるとのことですが、ガスっていて何も見えません。

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エイドの前では、村の職員さんがビデオカメラ片手にインタビューをしておりました。

通常の大会で、競技中にインタビューなんて考えられませんが、この大会だとアリだなあと思ってしまうから不思議です。

 

後半は下るだけですが、この下りが曲者でした。

登るよりはるかに辛い。

急坂すぎて体重を支えることができない。。。。

 

これがロードバイクや、クロスカントリースキーなら下りはある程度、楽をできるのですが、ランはそうもいきません。。

ヒーコラ言いながら傾斜が緩やかになる30km地点まで降りてきました。。

もはやこの時点で、タイムは意識しておりませんでしたが、最期の林道区間だけは納得がいく走りをしたいなあと思い、そこからはごく真面目に踏んでいきました。

林道の雰囲気は最高で、このままずっと走れそうな素晴らしいロケーション。

うっとりしながら走ってました。

久しぶりに、走り終わるのが惜しいなと感じましたね。

 

そんなこんなで完走は登り下りのタイムロスが響いて4時間48分というなんとも中途半端なタイム。

とはいえ、この大会は目を吊り上げてタイムを出すような大会じゃないと思います。

ゆるい雰囲気で、他では絶対味わえない難関コースを攻略するというのが、ミソでしょう。

 

ゴール地点の綺麗な芝生が広がるグラウンドで寝転びながら、また来年も来ようとぼんやり考えておりました。

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ピンネシリ登山マラソン、なかなかナイスです。

ずっとこのまま、良い意味でマイナーな感じのレースであってほしいですね。

 

つるやたかゆき

 

 

 

ルマン、いよいよスタート!!

あと数時間後にはルマン24時間のスタートが切られる。

そして、20数時間後には結果が出ている。。

 

昨年のあの悲劇、個人的には1年経ってもまだ消化できていないが、トヨタのスタッフ、ドライバーは雪辱を晴らすためこの1年間、努力してきたのだろう。。

 

我々ファンは信じるのみ!

頼むぜ!!!

 

つるやたかゆき

千歳JAL国際マラソン走ってきました。サブ4達成の記録(後編)

いろいろと小難しいことを考えていた。

ペースのこと、補給のこと、オールスポーツに写真を撮られた時の表情のこと、いろいろ考えていたが、スタート地点に到着して全てがふっとんだ。

 

10時20分スタートなので、10時にはスタート地点に着いていた。

千歳JAL国際マラソンは、持ちタイムでのブロックわけがされていない。単純に早くスタート地点にきたものが前に並べるのだ。

ネットタイムで勝負しようと思っていたので、後方からのスタートなのはかまわないのだが、千歳JAL国際マラソンに関してはスタート直後の渋滞が半端ない。

青葉公園の遊歩道をつかうのだが、お世辞にも広いとは言えない。

またそれほどシリアスなレースでないため(制限時間は6時間だ)ファンラン、とりあえずの完走狙い、など実に多様な楽しみ方をする人でごったがえしてしまう。

 

キロあたり5分20秒フラットで30km地点までいくことが、作戦のキモなのでスタート直後の渋滞の影響は最小限に抑えなくてはならない。

それなのに、このスタート位置は圧倒的に不利だ。

かといって、前に強引に割り込んでいくほど育ちが悪くないので、悶々と後方でスタートを待つこととなった。

 

10時20分きっかりにスタート。

手元のガーミンの計測では

入りは6分44秒。この時点で1分20秒の借金を背負った。

とにかく、隊列が安定しない。それもそのはず、千歳JAL国際マラソンはコースの大部分がグラベルなのだが、前日の雨の影響でところどこに大きな水溜りができているのだ。

序盤にシューズを濡らしたくないのは人情ってもんだ(スタートから3時間後、大雨がきて、ささやかな抵抗は水泡に帰するのだが・・)

水溜りを避けようと、隊列が不安定になる。

ゆったりしたペースは変わらず、6分11秒、6分6秒、3kmを過ぎても6分台にきれない。

ちなみにサブ4は、キロあたり5分40秒フラットでなくては達成できない。

すなわち均等にわったタイムと比較しても借金を背負っている計算となる。

 

3kmを超えて、急な下りのセクションが現れた。

少し隊列が空く。前に行けるチャンスだ。下りで飛ばす。心拍も一気にレッドゾーンまで入れるが、ここでリスクをとらなきゃ借金ばかりが増えそうだ。

まるでトレイルランの下りのような足さばきで、前を狙う。

ファンラン勢などはちょっと迷惑そうな顔をしていたが、心の中でスマンスマンと唱えながら豪快にオーバーテイクをさせてもらった。

 

ここから中間点である21km地点までは5分30秒を常に切るスピードでいけた。

基本登り基調なのだが、苦しくは無い。さんざ、田舎ランで峠を攻めていた甲斐があっったってもんだ。

細かく、アミノ酸の粉末をとっていたことも有効に作用しているのかも知れない。

また千歳JAL国際マラソンの給水は大塚製薬がスポンサーについているので、『アミノバリュー』なのも嬉しい。北海道マラソン、ここは見習ってよ、マジで。

 

想定しているタイム通りで折り返す。全て順調だ。路面は悪いが致命的なほどでは無い。全て順調である。

全て順調。だが、楽しくは無い。これだけ快調に走ることができているにも関わらず全く楽しく無い。

土曜日の早朝、まだ静かな街中を駆け抜け、静かに脳内が覚醒しているようなゾクゾクするような気持ちよさ。

平日の22時過ぎ、光と闇のコントラストの中、ひっそりと自分と向き合いながら思考が極限までシンプルになるあの気持ち良さ。

誰もいない峠で、『なにかあったら誰にも気付かれず死ぬ。。』という状況で、なぜか楽しくなってしまうあの感情の高ぶり。

 

そういうものは何も無かった。

コンペティブの環境はそういうものと言われたらそれまでかもしれないが、ランのもつ原始的な楽しさは、このレースの最中に一度も感じられなかった。

 

それがショックだったかというと、そうでも無く、淡々とその状況下でいまやるべきことをこなしていく。短期的なマイルストーンでの達成感がそこにあった。

 

中間点をすぎると下り基調。ネガティブスプリットは一切無視していたが、重力の恩恵があるために結果的にタイムは上がる。

一気に30km地点まで駆け抜けた。

 

僕はよく言う、30kmの壁は一切信じていない。

本来の壁は中間地点から30kmの間にあると信じている。

中間地点で感じる『もう一回これをやるのか・・』が一番の壁だ。

30kmまでくれば、あとは12km。12kmはフルマラソンを4時間前後で走る人なら1回の練習でサクッと走る距離。それが壁になることは無い。残り12kmになればあとはカウントダウンだ。いつもそう思って走ってきた。

 

さすがに33㎞地点で疲れを認識した。降り始めた雨は、いつの間にか勢いを増しており、ハットはグズグズに濡れて、ハットの用をなしていない。

疲れを認識したが、余力はしっかり残っている。

毎週末、最低20㎞のランをやり続けたことが効いているのか。

とは言え、脚の攣り等は怖いのでペースコントロールをはじめる。

 

後半のターマックに入り、シューズをadizero CS boostにした恩恵が出てきた。

フォフットで着地させて走らせてやると、想像以上に効果的な反発が生まれる。

この時点で4時間切りは確信していた。

計算通りだ。

今までの大会では無かった、『計画を決めて、それを確実に遂行する』ということが、出来たことが嬉しい。タイムなんて実はどうでも良くて、それが出来たことが嬉しいのだ。

 

3時間55分でゴール。

事前の想定タイムと1分ほど違ったが、ほぼ完璧にレースをマネジメントできた。

 

ゴール後も嬉しさは特になく、ただただ『遂行できた』という満足感だけがあった。

 

タイムを追うのもなかなか楽しいと思わせてくれた、今回の千歳JAL国際マラソン。

ボランティアの学生さんたちの、温かい対応が身に染みる、本当に良い大会だった。

来年はタイムを狙わず、これくらいの時間で帰ってきたいものである。

 

つるやたかゆき

 

 

 

千歳JAL国際マラソン走ってきました。サブ4達成の記録(前編)

1週間たってしまったが備忘録的に記録を残しておく。

 

前日(6月3日)に実家入り。なるべく会場(千歳)に近い方が翌日に楽をできるので毎年このルーティンだ。

思えば、千歳JAL国際マラソンも4回目の参戦だ。初めてのフルマラソンもここだった。そういう意味では定点観測にはもってこいの大会となる。

前日受付を済ませて、シューズにチップを括りつつけて、ウェアにゼッケンを貼る。

ウェストポーチに補給食や塩タブを押し込む。

 

装備のまとめ

▪️シューズ

adidas adizero CS boost

 

 

▪️ウェア

 パンツ

adidas predator climacool

シャツ

adidas climalite

コンプレッション(上下)

adidas tecfit

ソックス

tabio レーシングラン

 

(Tabio)レーシングラン25?27cm サラシ

(Tabio)レーシングラン25?27cm サラシ

 

 

ハット

モンベル ワイドブリムハット

 

(モンベル)mont-bell ワイドブリムハット 1108743 BK ブラック L

(モンベル)mont-bell ワイドブリムハット 1108743 BK ブラック L

 

 

 

こうして書くと、まったく変わりばえのしない装備である。

慣れたモノは安心できるので、まったく問題ないが。。。

今回は雨の予報だったので、サンバイザーはやめてモンベルのワイドブリムハットにした。ロングランをやるときにはいつも被っており、なかなか快適である。

パンツは普段の練習ではまったく履かないが、大会のときはこれを選ぶことが多い。

理由としては、サイドに割と深めのポケットがあるのでジェルなどを一時的に収納できるからだ。ジェルを握りしめながら走っているので、給水時などはポケットがないとどうしても不便。そんな消極的な理由で大会のときだけ引張り出される。

 

シューズはギリギリまで、adidas adizero BOSTON  boostと悩んだ。

千歳JAL国際のコースはその8割がグラベルであり、路面のμが低い。コンチネンタル社のラバーをもつadidas adizero BOSTON  boostの方が、グリップは効くし足に優しい。

だが、コース前半の延々続く登りに関しては軽量なCS boostに利がある。

結局、タイムを意識してCS boostを選択。

 

補給食は、ザバスのピットインリキッドを2つと塩熱サプリ。それにマツキヨPBのアミノ酸の粉末。マツキヨPBのアミノ酸は安くて量も多いので普段の練習から愛用している。装備品に関しては大分洗練されてきたな。一方で、なんの冒険もしなくってしまって少し寂しくも感じている。

 

大会当日は2時間前に会場入り。前日に受付を終わらせてしまっているので特にすることもないので、控え室の片隅でひたすらストレッチ。

天気は、雨こそふっていないが空気は冷たく雲は低い。

走っている間に確実に降りそうである。

 

毎年、惰性でエントリーしているこの大会だが、今年の目標はサブ4である。

明確にその目標を設定してみた。

いままで、サブ4は『できればいいなあ』程度に考えていた。

いや、正確には一昨年(2015年)のシーズンは、サブ4からサブ3時間45分を達成するというグランドデザインを描いてシーズンインをしたものの、春先に疲労骨折をしてしまいその年を棒にふってしまった。

それ以降、記録を考えることは意識的に避けてきた。

宣言して出来ないのはダサいし、なにより自分のランとの向き合い方として、スピードより距離、というものが哲学として存在しており、タイムを求める練習をするくらいならその分遠くまで走っている方が楽しいということもあった。

 

その延長線上で、今年の目標としてウルトラマラソン、もっと明確にいうとサロマに参戦し完走するということがあったのだが、まさかまさかのエントリー漏れ。。八つ当たり気味にソロウルトラをガンガンやっており、これはこれで楽しいのだがどうにも燃焼しきれていない。

 

そこで5月頃に急遽、千歳JAL国際マラソンに関してはタイムに拘る、すなわち忘れたフリをしていたサブ4を目標とすることに方向転換をしてみたのだ。

タイムを狙う。速く効率よく動くことによって、本当に自分がやりたいことが楽にできるようになる可能性がある。それならば挑戦しても良いのではないか。

 

サブ4を目標にしたからといって練習はとくに変えていない。

週末はひたすらロング、時間が無いときでも20kmは最低限走る。

平日は近所の公園の周回コースでスピード練習。またはロードバイクでローラー台をやるくらい。

変えたのは考え方である。

 

サブ4初心者に対して、『ネガティブスプリット』という走法を勧める風潮がある。

前半抑えて、後半にペースを上げていく戦い方だ。

最初は、この走法を取り入れてみた。だが、自分には圧倒的に向いていないことがわかった。

後半にスピードを上げる前に、精神がやられる。

持ち時間である4時間の残り時間を意識しながら、後半ペースアップをしていくのだがこれが精神的にきつい。GPSウォッチで1㎞毎のタイムがリアルタイムで表示できる中で、ある意味借金を返していく走法はまったく相性が悪かった。

 

徹底的に突っ込み、その貯金をもって後半はペースをコントロールする。

今回の作戦はこれだ。中間点まで、できれば30km地点までは5分20秒で刻む。その後は貯金をうまくつかい、キロ6分まで落としても十分にサブ4を達成できる。

幸いなことに、千歳JAL国際マラソンのコースは後半下り基調。脚が残っていなくても重力の恩恵に頼ることが出来る。

 

難点はそんな走法の準備はしたことが無いってこと。

さらに千歳JAL国際マラソンはスタート直後の渋滞でのロスが半端なく、このロスをどこで取り戻すのか、まったく考えていないということである。。

どうなることやら。。(後編に続く)

 

つるやたかゆき

 

 

 

 

オシャレランニングファクトリー さっぽろ湖&オタルナイ湖 60km

1000湖ラリー 第二弾は札幌の奥座敷である定山渓から道道1号線を使って朝里までいくコース。

途中で、さっぽろ湖とオタルナイ湖の2つのダム湖をゲットできるコースだ。

 

定山渓までは、ロードバイクをやっていた頃に何度か行っているので、なんとなくコースのイメージは沸くものの、道道1号線は完全に未知の領域。

 

どんな結末になるか全く予想はつかないものの、命までとられることは無いであろうと軽く考えて出撃。

もちろん単独行だ。

冒険は単独行でなくちゃならない。

これを複数名でやったら、ただのマラニック的なイベントとなってしまう。

ランを冒険にするのは、単独であること。ただそれだけだ。

 

6時半出発。

豊平川河川敷を上流に向けて走る。藻岩のイオンまでは豊平川河川敷コースの方が効率が良い。信号待ちは疲れる。

石山通り合流した瞬間から登り基調になる。そりゃそうだ。俺はこれから定山渓に行くんだぞ。

 

連休の石山通りは大混雑で大渋滞だった。

ランチアデルタもポルシェボクスターよりも、速いのはランをしている私だ。

すいすいと渋滞を尻目に石山通りを駆け上がっていく。

 

実はここ一ヶ月ほど、左脚はシンスプリントの兆候がでており長距離走はもとより日々のランも自粛していた。

ロキソニンテープを四六時中貼り、寝ているときも氷嚢をあててアイシングを行ってなんとか治療して、この企画に間に合わせた。

この道中、再発してもおかしくはない。

だが、いまこうやってスイスイと走ることができることは素直に嬉しい。

感動的ですらある。自分の脚でどこまでも行けるってのは自由だ。

 

3時間で定山渓到着。

定山渓のローソンで最初で最期の補給を実施する。

ここからゴールまではコンビニはもちろん、自動販売機も無さそうだ。

 

ラン用リュックに差し込んである2本のペットボトルを入れ替える。

エンデュランス系にはお馴染みのポカリのエナジードリンク割だ。

レッドブルよりモンスターがお好み。量も多いので俺は断然モンスター派だ。F1ではモンスター(メルセデス)よりはレッドブルの方が好きだけど。

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いよいよ道道1号線突入。

いきなり登る。つづれおりの向こう側は見えないが、おそらく登りだろう。

消耗はしたくないので、歩けるところは歩くことにするが、このままだと最期まで歩いて終わりそうな予感もする。。。

いかん、いかん。脚をとめるな。無理にでも走れ。幸い脚の痛みは無い。自分を停めてしまっているのは気持ちだけだ。気持ちだけならどうにかなる。

脚をひたすら動かし続けてると、トンネルが現れた。

事前に地図をチェックしているときから、このルートのトンネルの多さには気がついていた。トンネルはプレッシャーになる。狭いし暗いし怖い。音の反響や、天井から落ちてくる水滴にいちいちビビることは必須だ。嫌だ嫌だ。

 

だが、覚悟を決めて突入をしていくと、自分の足音と息づかいのみが響くトンネルの中はそれはそれで心地が良い。

冷たい空気も、頭の中がシャンとなって悪く無い。トンネルは良いリフレッシュポイントになることが分かったのは今回の大きな収穫だ。

 

そうこうしているうちに、最初の目的地であるさっぽろ湖到着。

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特に何か感慨があるわけでは無いが、ダムという圧倒的な人工物はいつ見ても素晴らしい。ダムは静止しているのに巨大なパワーを感じる。

ダムを見るたびに力が漲ってくる。わかるかなーこの感覚。

 

さっぽろ湖を左手に見ながら、冒険は続く。

追い越していく車のドライバーが不思議そうな顔をしている。

そりゃそうだ、こんなところを走っている人間なんて珍しかろう。一方、ロードバイクのお兄ちゃんがたは追い抜くとき、すれ違うとき、それぞれにサムアップをしてくれる。

たかだが親指をあげる行為、ただそれだけでどれだけ勇気を貰えるか。

これは体験した人では無いとわからないだろう。

 

勇気は貰えるが、上り坂が終わるわけではない。

はるか遠くにつながる道を見ると、どこまでも登っている。本当に完走できるのかと不安になるが、冷静に考えると定山渓に戻るにも苦労するポイントまできてしまったのだ。戻るも地獄、それならば前に進むしか無い。

 

気がつくと後ろから、キツネがついてくる。 

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 心無いドライバーが餌をあげたのだろう、平気で車道を走り、車に人懐っこい笑顔を振りまいている。

なんだかなあと複雑な感情に支配されそうになるが、今の俺はキツネと現代社会の歪な構造に想いを寄せている場合では無いのだ。自分のことだけ考えていればいいのだ。

無の境地になりながら、国際スキー場前を突破、そして朝里峠頂上に到達。ここが今回のコースの最高地点だ。

 

あとは一気に下るだけだが、そこでハタと気がついた。

下る方が100倍ツラい。。。。

ここからは地獄の第二幕。とぼとぼとスピードをださずに下っていく。1km毎にストレッチ。

車がとまる。年配の夫婦が心配そうに見ている。

『おにいちゃん、どうした??』

どうしたんだろう。俺は。何をしているんだろう。。一瞬、考えてしまう。

引き攣った笑顔で答える。

『走っているんすよ!』

そりゃ、見りゃわかる。ご夫婦の期待している答えでは無いだろう。

でも、それでも答えるしかない。『走っているんすよ!』

俺のやっていることはそれだけだ。。

 

オタルナイ湖をすぎて、愛用のガーミンの電池が切れた。

もはや俺のガーミンはカタログスペック通りの性能を発揮できないようだ。普段、こういう記録がちゃんと残らないことは大嫌いで、ブチキレるのだが不思議と冷静に真っ暗になったガーミンを見ていた。

ゴールに設定した温泉まであと2km。

ものすごく長く感じるが、その2kmはこの冒険で一番冷静で静かな2kmだった。

 

結局、60kmは無事完走できた。

脚の痛みも殆どなく、また後遺症も筋肉痛くらいなもので、懸念していたシンスプリントの再発はなかった。本当によかった。

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自然の中(舗装された道路とは言え)で一人ぽっちで走る。

万が一の場合は、どうしようもない。そんな環境に定期的に身を投じると、感覚が磨かれるのがわかる。

それが実際、なんの役に立つかはわからん。

だけど、どうせ生きているのだからこういう経験も悪くは無い。

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つるやたかゆき